
子育ての大誤解〔新版〕上――重要なのは親じゃない ハヤカワ文庫NF ジュディス・リッチ・ハリス
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親の影響の誤解:バーニング親のアウトプット読書術
こんにちは、バーニング親です!本日の読書術では、ジュディス・リッチ・ハリス氏の著書**『子育ての大誤解 重要なのは親じゃない 上巻』**を紹介します。この本は、従来の「親が子どもの性格や人生を決定づける」という常識に一石を投じる内容です。
著者紹介
ジュディス・リッチ・ハリス氏は、ハーバード大学大学院心理学研究科で修士号を取得後、心理学教科書の執筆などに携わった教育研究者。子育ての一般的な「常識」を根本から覆す視点を提供しています。
親の影響は本当に大きいのか?
「親のしつけが悪いから、あの子はああなった」…そんな言葉を耳にしたことがあるでしょう。でも、この本では、「それは大誤解」と断言しています。
本の目的
- 子どもの性格は親が形作るものだという考えの再考を促す。
- 子どもの性格形成のメカニズムを新たな視点で紹介。
「親じゃない」という主張は衝撃的ですが、詳しく見ていくと納得感が得られます。
子どもの性格形成における親の役割
ジュディス・ハリス氏の主張によると、子どもは親の影響を受ける以上に、家の外での仲間集団との関係性によって性格が形成されるそうです。
なぜ親の影響が限定的なのか?
- 家庭内の環境が性格に大きな影響を与えるなら、兄弟姉妹の性格が似通うはず。
- 実際には、同じ家庭環境で育った兄弟姉妹でも性格はバラバラ。
つまり、親の行動は子どもにとって「反面教師」になることが多いのです。「こうしてはいけない」という感覚的な学びが、性格形成の一部を担っているというのは驚きです。
集団との適応が重要
人間はホモサピエンスとして生き残るために、集団に適応する能力を発展させてきました。この適応力こそが、子どもの性格を形作る大きな要因とされています。
- 親元を離れた後の人生が長いため、親の影響よりも仲間との関係構築が種の存続に重要。
- 遺伝子的に「仲間集団に適応する能力」が備わっている。
ハリス氏の実体験
著者自身、小学生時代に親の価値観に反発し、性格が大きく変わった経験を持っています。
- フリフリの服を嫌い、男の子のように行動。
- 引っ越しを機に新しい仲間集団に溶け込み、性格が明るく変化。
この実例からも、親よりも仲間集団の影響力の大きさがうかがえます。
結論
- 子どもの性格は親のしつけではなく、どの仲間集団に属するかで決まる。
- 従来の「良い親が良い子を育てる」という考え方に疑問を投げかける。
親としての努力が無駄だとは言いませんが、「仲間環境」の重要性を理解することが、新しい子育ての鍵になるのではないでしょうか?
次回は下巻に続き、子どもの個性形成についてさらに掘り下げます!興味を持った方はぜひ次回もお楽しみに!
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