「値づけ」の思考法 小川 孔輔
要約
価格設定の背景にある理由や戦略について、3つの具体的な事例を通して説明しています。
第一に、カタログギフトの割高感は、プレゼント選びの失敗を回避する付加価値に対する支払いであることが述べられています。
第二に、スーパーホテルが低価格でありながら高い顧客満足度を実現しているのは、土地代や人件費の削減、設備面でのコスト削減などの仕組みによるものです。
第三に、USJのダイナミックプライシングは、混雑緩和と顧客満足度向上を目的としており、年間パスポートの価格差設定なども行われていることが説明されています。
カタログギフトの割高感
カタログギフトは、一見割高に見えるものの、プレゼント選びの失敗を回避する付加価値に対する支払いであると説明されています。
粗利率は10~20%と決して高くはありませんが、在庫を抱えずに提携先から仕入れることで、広い選択肢を提供できるようになっています。
また、体験型ギフトの増加など、ニーズに応えるための工夫がなされています。
スーパーホテルの低価格と高い顧客満足度
スーパーホテルは、駅から少し離れた立地と自動チェックイン機の導入により、土地代と人件費を抑えています。
さらに、客室の電話機や備品を最小限に抑えることでコストを削減しています。
アメニティはフロントでピックアップする形式を取ることで、廃棄コストも削減しつつ、環境に配慮したサービスを提供しています。
チェックアウトも手間がかからず、スムーズに行えるため、顧客満足度が高くなっています。
USJのダイナミックプライシング
USJが導入したダイナミックプライシングは、繁忙期に入場料金を値上げすることで、混雑を緩和し顧客満足度を高めることを目的としています。
さらに、LightPassという繁忙期に使えない年間パスポートを割安で販売することで、平日の来場を促進し、飲食や土産での売上増加を図っています。
このように、価格設定を通じて混雑緩和と収益向上の両立を実現しています。
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