大東建託の内幕 〝アパート経営商法〟の闇を追う 三宅 勝久
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要約
大東建託という不動産会社の内部の問題点や不正行為について赤裸々に記されている。
著者は三宅勝久氏で、フリーランスのジャーナリストとして活躍している。
本書の出版に際し、大東建託から法的措置を取られる可能性があったが、それでも真実を伝えるために出版に踏み切った。
記事では、大東建託による家賃の不当な値下げ、オーナーへの高額な修繕費請求、テナントへの立ち退き要求と補償金不払いなどの具体的な事例が紹介されている。
さらに、社員に過酷な営業ノルマを課し、架空契約や金融機関からの借入れなどの不正行為に走らせていた実態も明らかにされている。
一方で、大東建託は経済産業省の「健康経営優良法人」に選ばれるなど、表面上は優良企業を装っていた。
大東建託による家賃の不当な値下げとオーナーへの高額修繕費請求
ある大東建託とオーナーとの契約では、10年ごとに大規模修繕を行うことが条件とされていた。
しかし、1000万円もの高額な修繕費用が請求され、オーナーは他社に依頼することができなかった。
修繕後も空室率が上がり、さらに家賃を値下げされたが、契約書の注釈には「家賃は保証されない」と記載されていた。
オーナーは応じざるを得なかった。
テナントへの立ち退き要求と補償金不払い
大東建託は、テナントが営業していた倉庫の立ち退きを求めた。
しかし、補償金は敷金返還以外には一切支払わない旨の契約書が送付されただけだった。
テナントは断固拒否し、最終的に大東建託が折れて立ち退きを免れた。
テナントは「知識がなければ泣き寝入りするしかなかった」と語っている。
社員への過酷な営業ノルマと不正行為の横行
大東建託では、新入社員に対し休みなしで契約を取ることを求め、一定期間契約が取れない場合は「無実績者」とレッテルを貼られ、監視されるなどの過酷な扱いを受けていた。
そのため、社員は架空の契約書を作成したり、金融機関から借入れを行うなどの不正行為に走らざるを得なくなっていた。
さらに、社員の自殺事件も起きていたが、大東建託の名前は伏せられていた。
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